ブラッシングの目的は〈歯垢〉を取り除くこと
虫歯や歯槽膿漏、歯肉炎を引き起こす原因菌は歯垢(プラーク)にあります。
歯垢は細菌のかたまりです。この歯垢を毎日の正しいブラッシングによって取り除いておかないと、健康な歯を維持することはできません。虫歯が原因で頭痛、肩こり、内臓疾患などをひきおこしたりすることもあります。また集中力の低下にもつながり、仕事や勉強の能率もさがってしまいます。
毎日をより快適に過ごし、食べ物をおいしく食べるためにも、正しいブラッシングはとても大切です。
● 歯ブラシの選び方のポイント
大きさ
大きい歯ブラシでは口の中で動きがとれません。歯の奥までとどくような、小さめの歯ブラシを選びます。使う人の上の前歯2本分くらいが良いでしょう。
硬さ
やや硬めで毛先に弾力性のあるものがおすすめですが、歯肉炎などの症状のある方は、少し軟らかめのものを使用し、回復してきたら少しずつ硬めのものにしてみましょう。
歯ブラシの取り替え時期
歯ブラシを背のほうから見て毛先が柄からはみ出してきたら、取り替えの時期です。目安としては、月に1本位です。
歯みがき剤
歯みがき剤を使用すると、ブラッシングが短時間になりがちです。最初は歯みがき剤なしでゆっくりと時間をかけてブラッシング、その後で歯みがき剤を使用するのがよいでしょう。量は『毛先にほんの少しだけ』でよいのです。
● ブラッシングの基本
小さめの歯ブラシで1本1本ていねいに、意識してみがきましょう。
1本1本除くことがブラッシングの目的です。鏡を持って目で確かめながらみがくとみがき残しが減ります。以下のことに注意しましょう。
○ 力を入れすぎない(ゴシゴシではなくサラサラと)
○ みがく場所によってブラシの持ち方を工夫する
○ みがく順序を決める(みがきにくい場所からみがく)
● ブラッシングの補助器具
ブラッシングで取りきることのできなかった歯垢や食ベカスを取り除く補助器具です。
歯間ブラシ
細い針金の周囲にブラシをつけたようなものです。歯ブラシの毛先が入りにくい歯と歯の間、歯茎の近くをきれいにします。すき間に入れて前後します。かなりの歯垢や食ベカスがとれます。サイズはS.M.Lなどいろいろありますので自分にあったものを選び、入らないところには無理に入れないようにします。
デンタルフロス(糸ようじ)
ナイロンの糸を歯と歯の間にすべらせるようにいれて、歯垢や食ベカスをしごき出します。すき間のせまいタイプの人につかえます。
電動歯ブラシ
ブラシ先端が左右に振動するものや、回転するものなどがあります。便利なものですが、力のコントロールが難しいようで、上手に使いこなさないと歯肉を痛めたりすることがあります。歯肉に炎症のあるときはひかえます。 |